こんにゃくダイエットのしすぎは腸閉塞の危険も・・・
こんにゃくはダイエットに効果的な食品といわれる。
たしかに、こんにゃくはノンカロリーである上、ほとんど消化、吸収されない。
しかし、食べすぎると危険もある。
こんにゃくはコンニャクマンナンからつくられる。
コンニャクマンナンは炭水化物であるが、不消化の成分で、食物繊維の仲間でもある。
コンニャクマンナンはこんにゃくイモをすり潰したり、乾燥して粉にしたこんにゃく粉を水で練ってつくるが、この際、こんにゃくとして固めるために、石灰水か、木灰の灰汁などのアルカリ性の強い水を添加する。
このアルカリ性になったコンニャクマンナンが、菊でられて加熱されると凝固して、こんにゃくになるのである。
コンニャクマンナンの状態ではまだ固まりではないが、こんにゃくになると固まりになるため、消化しにくくなる。
そこで注意が必要となってくる。
たとえば、糸こんにゃくを麺類のようにつるつると食べてしまうと、そのままの状態で消化器に残り、消化されないから、量的に多くとりすぎると腸に詰まって、腸閉塞を起こすことがある。
これは大変危険であるから、ダイエットのつもりで、こんにゃくを食事代わりにしたりするのは感心しない。
また、こんにゃくはたしかに、食物繊維として役立つのだが、コンニャクマンナンにくらべると、吸着力が少ないので、不要な腸内の成分の吸着を防ぐ力は低下する。
昔、腸の掃除にはこんにゃくがよいといわれていたのは、その形から想像されたもののようである。
どんなものでも、そればかり食べるのはよくないが、とくにこんにゃくのように、問題を起こしかねないものは、ほどほどに食べるのが賢明というものだろう。
とはいえ、糸こんにゃくは、長いまま食べないで、適当に短く切って料理すればこの問題を防げる。
危険はこんな工夫で防ぎ、良い点を生かせるよう、それなりに活用したいものである。
とりわけ、ある程度の量を食べないと満足感が出ない人がダィエットするときには食事の量を多くする手だてとして格好の食品である。
なお、余談になるが、こんにゃくイモは、冬の間は畑から掘り出し、保存しておいて春になると植えるということを繰り返し、3年でやっとこんにゃくイモとして収穫できるようになるという手間のかかる作物である。