「決めつけない」女性には、いつも新鮮な出会いが用意されている
こんな二人の女性がいました。
仲間の集まりに初めて参加した男性を見て、一人の女性は「今度入ってきたあの人、なんだか暗そうよね」と言い、もう一人は「でも、話してみないとわからないじゃない?」
と答えました。
前者のような反応をしてしまう女性は意外と多いと思います。
でも、この二人の女性はその後の出会いや幸せになる可能性といったことに対して、天と地ほどの開きがあるように思うのです。
「暗そうよね」といって、相手を深く知ろうとしないのは、とてももったいないことです。
女性には「話してみないとわからない」という前向きな期待を持ってほしいと思うのです。
もしかしたら、その男性は、一見暗そうでも、とても誠実で静かな優しさを持った人なのかもしれないのですから。
なかには、「あの人はこういう性格だから」というように決めつけて話をする人もいますが、ちょっとしかおつきさあいしていないにもかかわらず、外見や言葉を交わしたときのイメージでその人を語るのは、残酷な行為だと思うのです。
他人のことだけではありません。
よく、自分自身についても同じように言う人がいます。
自分はこんな人間だから、そんなことはできない。
あの人とは絶対に性格的に合わない。
一緒に行動するなんてうまくいくはずがない、などなど。
確かに、相性がよくないということはあるかもしれません。
過去にその人と一緒にいて何か不都合なことがあったのかもしれません。
でも、そういった事実もなく、思い込むのはどうかと思うのです。
素敵な出会いの可能性を、ひとつ葬り去っているような気がしてならないのです。
「思い込み」とは「心の壁」のようなものだと思います。
それによって、自分の行動を小さくしてしまっているのです。
そこには、優しさも思いやりも、慈(いつく)しみの気持ちも感じられません。
ですから先ほど「残酷」という表現を使ったのです。
もしも、誰かに対して、あるいは自分に対して何かしらの思い込みを持ちつづけているなら、そんなものは吹っ飛ばしてしまいませんか?
それだけで、グッと心の視界が広がります。
今まで気づかなかった、周りの人の本当の気持ちに出会えるのです。
今までは、あなたの勝手な思い込みのために、相手も間違いなく隔たりを感じて笑顔もギクシャクしていたはずです。
あなたが、思い込みを捨てて目の前の人に素直な関心を持つことで、相手も素直な気持ちで接してくるのです。
素敵な人間関係が広がっている人は、最初から相手を決めつけることをしません。
どんな人なのかしら?どんなことに興味を持っているのかしら?そんなふうに関心を持つことで、相手の心の扉をどんどん開いていくのです。
あなたも、そんなふうに人間問関係を広げていきませんか?
その出会いを「素敵な出会い」に変える秘訣
もうひとつ「先入観」についてもお話しましょう。
この先入観もやっかいなもので人に対してだけではありません。
ファッションでも食事でも場所でも、いろいろあるでしょう。
先入観の多くは悪いイメージだと思います。
これも、本当にもったいないことです。
どんなに素敵なものも先入観のフィル ターがかかると、あなたの日には映らないのですから。
人は何かにつけ、これはこう、と自分でルールをつくってその中で安心していたい生き物のような気がします。
自分では安全地帯をつくっているつもりかもしれませんが、実はなんの役にも立ちません。
逆に行動を抑制したり、思考を狭めたりするだけの無意床なものになっているのです。
「『決めつけない』ことをモットーにしています」
こんなふうに言う女性がいたら、その人はきっととてもすばらしい女性だと想像します。
実はこれも、一種の決めつけですね。
ですが、いい意味の決めつけは、逆に相手のいいところを引き出すような気がします。
何に対しても、自分が体験してよく観察して納得するまで「決めつけない」。
すると、その後の展開はガラリと変わってくるはずです。
まず、人と出会ったときのあなたの態度が変わります。
優しさや思いやりに満ちると思います。
それだけでも、あなたの魅力は今までとはまったく違ってくるでしょう。
あなたという女性が何倍も懐の深い人に見えるはずです。