大切にされたいなら「いい人」をやめること

とても天気がいい日の朝、なんとなく気分がよくて通勤途中に落ちていたゴミを拾った。

仕事がうまくいって、うれしくなって後輩にランチをご馳走した。

こんなふうに、何かいいことがあると私たちは身体が軽くなり、ウキウキした気持ちを一人で抱え込んでいられずに、いつもより人に親切にしてみたりします。

幸せをちょっとおすそわけしたくなってしまうのです。

 

好かれる女性は、そんな「気持ちのいい親切さ」を持っています。

「幸せのおすそわけ」が自然にできる女性が近くにいると、こちらもなんだかうれしくなるものです。

そんな女性には、自分も何かしてあげたいと思います。

気分の問題ですから、ときには落ち込むこともあるでしょう。

そんなときは、誰かに何かしてあげる余裕なんてありません。

でも、それでいいのです。

おなかには、自分の状況にかかわらず「尽くし癖」のようなものを持っている人がいます。

いわゆる「いい人」です。

 

誰もやりたがらない残業を、いつも自分だけが引き受けている。

そして肝心なときに、自分がやりたいと思うことがあっても、誰かが先に手を挙げると自分は引き下がってしまう。

こんな人は、「人がいい」のではなくて、「あきらめが早い」のです。

「もし負けたらどうしよう」と悩んでしまい、競争してまでも張り合いたくはない、といつも思っているのです。

そして、人から悪く思われたくない気持ちが強いのです。

それもひとつの考え方、生き方ですが、大切にされたいなら、別の自分を見つけて、今までとは違った新しいあなたを登場させてみませんか。

 

ときには、「とことん」やってみる

あなたが、いつもある段階であきらめるのが癖になっていたら、そして自分ばかりが損をしていると思うなら、これからは「とことん、やってみる」ことを意識してみませんか?

最後の最後まで、目標を捨てずにやり通すのです。

これは本当に気持ちいいものです。

仕事でもどんなことでも、表情は穏やかに、しかし気持ちを鬼にして向かいましょう。

それが、パソコンのデータ整理などの些細なことであっても、一つひとつ真剣に自分のものにしていくのです。

 

するとどうでしょう。

今まで見過ごしていた出来事も、自分と関わりがあるように思えてきます。

自分に関係があると思っていたことと、関係ないと思っていたことの比率が逆転しているのです。

他人事ではなく、自分の問題として受けとめられるようになるのです。

そうなると、仕事のことだけでなく、人間関係でも恋愛でも、物事が「見えて」きます。

大切なこととそうでないことが自然に判断できるようになります。

バランス感覚がよくなるのです。

 

それが、新しい世界への突破口になります。

まるで運命の糸が、何本も目の前に現われてくるかのようです。

その中には人との出会いもあるでしょうし、新しい仕事や趣味が見つかることもあるでしょう。

とにかくさまざまなチャンスがあなたに近づいてくるのです。

周囲の人があなたを見る目は、間違いなく変わります。

おそらく、つきあう友だちもだんだん変わっていくでしょう。

しかし、それを不安に思う必要はまったくありません。

 

世間で言う「いい人」、すぐに人に何かをゆずってしまう「いい人」から卒業です。

だいたい、「いい人」というのは、物事が見えていないのです。

見えていたら、必要以上に人の顔色をうかがうことはないはずです。

「いい人」を卒業することは、自立することでもあるのです。

自分自身の気持ちで何もかもこなしていく強さを、ぜひ自分のものにしてください。

そのとき、あなたは必ず今よりも素敵な人たちに囲まれていることでしょう。