外陰部が痛い

外陰部におできのようなものができて、急に痛みを発することがあります。

毛の生えている部分にできるものは、多くは毛嚢炎(もうのうえん)というニキビのようなものです。

毛が生えるところにはどこでもニキビはできますが、陰部は太い毛が生えている上に締めつけなどの影響を受けるので、毛嚢炎を起こしやすいのです。

きつい下着やデニムの締めつけ、自転車に乗るときの摩擦などによって、皮膚に小さな傷ができて、そこから化膿すると毛嚢炎になります。

陰部の毛を剃ったり抜いたりすることも、毛嚢炎の原因になります。

特に陰部は皮膚が薄くて傷つきやすいので、他の部位に比べると、除毛したときのトラブルを起こしやすい部位です。

生理前は特に免疫力が下がることが多いので、生理前に除毛するとさらにリスクは高くなります。

 

毛の生える部分より内側の、粘膜の部分にできる化膿症で、バルトリン腺炎というものもあります。

陰部を見たときに尿道のほうを12時とすると、バルトリン腺は5時と7時にあたる部分2カ所ある腺で、性的興奮時に粘液を分泌しています。

そこが化膿するとバルトリン腺炎になり、痛みを伴って腫れてきます。

主に、性交渉のときの摩擦で傷つくことが原因になります。

これらの化膿症は、疲れやストレスで体の免疫力が低下しているとさらに発症しやすくなります。

同じような化膿症を繰り返す人は、睡眠時間などの生活面を見直して、改善しましょう。

 

病院での治療は、抗生物質の内服、化膿した部分を切開して膿を出すなどが行われますが、同じ部分が繰り返し化膿してしまう場合、その根源になっている部分を切除する手術を行うこともあります。

化膿症以外に陰部に痛みを発するものに、陰部ヘルペス、カンジダ症やトリコモナス膣炎、GSMなどがあります。

いずれにせよ陰部に痛みを感じたら、すみやかに婦人科を受診しましょう

ずかしいからと放置していると、悪化して治療も困難になります。

早めの受診が賢明です。