「クマ」や「シミ」「くすみ」は、女性が関心をもちやすいトラブルです。
まず、クマは、目のまわりの細かい毛細血管の血流が悪くなると起こります。
温かい蒸しタオルと冷たいタオルを交互にあてて血行をよくしたり、目のまわりのマッサージをおこたなうといいでしょう。
マッサージにあたっては、目のまわりの皮膚は、ほかの皮膚に比べて薄いので、強くこすらずに、一定方向にやさしくなでるなど注意が必要です。
肌にシミができる要因にはいくつかあります。
直接的には、紫外線を浴びることから生じます。
カラダは、有害な紫外線を皮膚の深部まで到達させないように、表皮の基底層にある色素細胞(メラノサイト)でメラニン色素をつくり、紫外線から肌を守ろうとします。
その後、太陽光線があたらなくなると、不要となったメラニン色素は表皮細胞と一緒にはがれ落ちていくのですが、血のめぐりが悪かったり代謝が低下すると、はがれ落ちずに残ってしまい、それがシミになります。
また、ホルモンバランスが崩れてメラノサイトが活性化し、紫外線によって増えてしまう「肝斑」もシミの一種で、一般的には顔の左右対称にできることが特徴です。
肝斑は、名前からもわかるように、五臓の「肝」と関係があります。
「肝」は、全身から老廃物を集めて血液を浄化する、西洋医学でいう肝臓の働きとともに、カラダのなかの血液量を調整する役割を担っています。
さらに、40歳から出るシミとしては、おもに顔や手の甲、腕などにできる老人性色素斑があります。
紫外線が原因の場合は、顔のなかでも紫外線を受けやすい頬や額にできますが、紫外線以外の原因でできることもあります。
表皮に色素が沈着しているので、レーザー治療も有効です。
シミ対策としては、まずは紫外線に気をつけることです。
月経前は、ホルモンの関係でメラニン色素が発生しやすくなるので、普段より念入りに紫外線対策をしましょう。
さらに、十分な睡眠と適度な運動といった規則正しい生活で、血液のめぐりをよくして血行不良になるのを避けましよう。
くすみについては、老化による肌の新陳代謝の低下だけでなく、年代が若くても、疲れや寝不足などが重なって、「血」が肌に十分にめぐらないことでも起こります。
肌は本来、28日ごとに、表皮下でつくられた新しい肌が表皮まで上がっていき、古い肌がはがれ落ちていく「ターンオーバー」をくり返しています。
しかし新しい肌が加齢による新陳代謝の低下などの理由で上がってこない場合、そのまま残った古い皮膚が乾燥して硬くなり、くすみとなります。
くすみのケアもシミ対策同様、規則正しい生活により血行を促進することがポイントです。
肌に蓄積した古い角質を落とすためのスペシャルケアを取り入れることも効果を期待できます。