抜け毛・薄毛・白髪の悩み効く食事法
年々年を重ねるごとに、髪も当然のことながら老化していきますが、老化には大きな個人差があります。
30代初期から白髪が出はじめる人もいますし、50代でも黒々とした人もいます。
また、頭髪は精神状態の影響を非常に受けやすく、成長期の子供でも、神経疲労の激しいときは、円形脱毛症になります。
20歳そこそこの若い人でも、白髪や切れ毛、枝毛、抜け毛、薄毛などが多く、髪の傷んでいる人も少なくありません。
今は髪の色を好みに染める時代ですから、「緑の黒髪」という形容が、髪の美しさの表現に適さなくなってしまいました。
それでも自然に光沢のあるつややかなしっとりとした髪は、だれの目にも美しく映るはずです。
さて、髪の老化を防ぎ美ししい髪を保つには、どうすればよいか。
髪も栄養を吸収して生きているのですから、日々の食事のとり方が大きく影響してきます。
目次
こんな食生活を続けていると、髪の毛はどんどん傷んでくる
ファッション関係の仕事をしているKさんは今年40歳を迎え、仕事ではバリバリと第一線で活躍しているのですが、ちょっと気になることがあります。
それは最近、急に髪が薄くなってきたこと。
もともと髪質は細く、量も多い感じではないのですが、それがさらに薄くなってきたのです。
その原因は、彼女の食生活にあります。
仕事上、夜遅くなることが多いので、朝食抜きで出勤。
昼、夜ともに外食が多く、休日の食事といえば、外食か、家にいるときでもインスタントのめん類やコンビニエンスストアで売っているおべんとう類ですませてしまいます。
Kさんはスナック菓子も大好物。
アルコールもかなりいけます。
髪は日々抜け替わっているので、日に80~100本ぐらいの抜け毛は心配する必要はありません。
しかしKさんの場合は、食生活にまったく無頓着なため、栄養バランスが悪くなって、生えてくる以上に抜け毛が多くなっていることが問題です。
外食と加工食品中心の食事では、毛髪に必要な微量栄養素(ビタミン、ミネラル)の補給ができないため、抜け毛が多くなるのです。
また、防腐剤や酸化防止剤、着色剤、甘味料、発色剤、漂白剤などといった化学物質由来の食品添加物を長期間にわたってとっていれば、肝臓や腎臓などの内臓機能を低下させ、栄養素の吸収も悪くなります。
髪に必要な栄養が充分に補給できなくなって、年齢に関係なく髪の老化が起こります。
最近、若い女性に急増している薄毛も、こうした背景があるのでしょう。
Kさんの薄手毛を防ぐためには、もっと手づくりの食生活をすることです。
とくに菜っぱ類のごま和えや海藻の酢のもの、野菜や豆類の煮ものといった料理を食事に加えるようにしましょう。
ごまをクリーム状にしたものをパンにつけたり、また、黒ごま、黒砂糖、しょうがの粉末などをブレンドして牛乳やヨーグルトに加えてとるのもよいです。
ツヤとハリのある髪を育てる栄養素
髪の主成分は、硫黄を含むタンパク質です。
またミネラルのマンガンも、髪に多く含まれています。
「髪には海藻がよい」とよくいわれていますが、海藻だけでなく、メチオニンやシスチンなどの含硫アミノ酸やマンガンを多く含む魚介類、豆類、卵、オートミール、麩、ごまなどのタンパク質食品が必要です。
タンパク質食品と、海藻などに多く含まれているヨードを合わせてとることが、髪を美しく育てるために不可欠です。
また、髪にほどよい水分が保たれていると抜毛や切れ毛の防止になりますが、それには必須脂肪酸やビタミンEが必要です。
さらに髪の色を美しく保つには、ヨードや鉄、抜け毛·薄毛を防ぐには、頭皮の脂肪分泌を調整するビタミンA、カロテン、フケを防ぐビタミン品が必要です。
以上のような栄養素をとるには、良質な植物油、胚芽、玄米、種実類、海藻、緑黄色野菜、豆類、乳製品などを多くとることです。
砂糖や甘いお菓子類、おせんべいのとりすぎは、フケを増やすので注意してください。
また、神経の興奮をおさえ、種々のストレスに強い体を養うことが、抜け毛・薄毛を防ぐためには欠かせません。
それには、ビタミンB1やC、カルシウムを充分にとることです。
これらは、旬の生野菜、果物、小魚、乳製品などからとりましょう。
貧血や腎臓病になると、若くても白髪が増えるので注意してください。
また、疲労の蓄積した生活をしていると、切れ毛や抜け毛が増えてきます。
栄養をバランスよくとり、休息と充分な睡眠の健康的な生活が白髪や抜け毛を防ぎ、美しい髪を育てることになります。