「ずっと若い体」をつくるために、食生活では「昼食」がもっとも大切です。
体内には「日内変動」というリズムが備わっています。
体は朝4時前ころから、ACTH(副腎皮質ホルモンの分泌を刺激するホルモン)という分泌促進ホルモンを出しはじめます。
それに促進されて、6時ころになるとコルチゾール(ストレスに対応する副腎皮質ホルモン)が出てくるのですが、交感神経が優位になり、昼ごろには体が活発に動きます。
日内変動を考えると、禅寺のお坊さんの生活がもっとも生命体の理論にかなっています。
彼らは朝3時半ごろに起き出し、そうじなどをして朝食を茶がゆ程度で軽くすませます。
日内変動を基にした人間の1日は、次のように三つに分けられます。
① 排泄・・・朝4時から正午
② 消化・・・正午から夜8時
③ 吸収・・・夜8時から朝4時
朝は栄養をとることよりも、排池に使う時間帯です。
本来、まず排池があって、その後の食事で新しく栄養をとるのが理想です。
朝食は無理にしっかりとらなくてもかまいません。
前夜、遅くまで飲食していて胃がもたれているような状態では、胃を休ませたほうが健康的です。
だからといって、朝食を軽視しているのではありません。
朝食をとることで、体温が上がり、脳も動いて集中力が高まります。
朝食を抜くと昼食にその分、多く食べてしまい、インスリンが過剰に反応します。
インスリンには、糖を体脂肪に換え、エネルギー源として肝臓や脂肪細胞に溜め込む働きがあります。
そこでおすすめするのが、胃にやさしい「おかゆ」です。
ただし、おかゆは熱々で食べるのではなく、ほど良い温かさで食べます。
熱々だと、のどや食道をいためる場合があります。
みそ汁、ぬか漬けがあればなおいいでしょう。
慣れてきたならば、納豆を加えます。
バランスのとれた栄養食になります。
また、どうしても食欲が湧かないのであれば、無理は禁物ですが、リンゴやモモ、プルーンなどの体を温める果物を少しでもとりましょう。
活動を始めるために、スイッチを入れるのです。
昼間は、活動するために交感神経が活発になります。
胃の働きが良くなり、食べ物が積極的に消化・吸収されます。
消化の時間帯にしっかり食事をすると、血糖値が上がり活動態勢に入ります。
細胞や器官、臓器が元気に仕事をこなすために、必要な働きをするようになるのです。
そのためにも、昼には、和定食のような栄養のバランスがしっかりとれた食事をします。
こうした昼食が習慣化できれば、午後、小腹が減るということがなくなるはずです。
夜は、1日の疲れをとるために睡眠の準備として副交感神経が優位になり、体を休める吸収の時間帯になります。
腸の働きが良くなり消化・吸収が行なわれます。
栄養価の高いものを食べれば、メタボになるのは当たり前です。
夕食は大食いしないことも重要ですが、食事内容も大事。
高たんばく、低炭水化物の食事を心がけます。
炭水化物の食べ重ね、たとえばごはんにミニうどんを食べる、といった食べ方は厳禁(朝食でも昼食でも同じ)。
コンビニ弁当のつけ合せにあるパスタも、炭水化物の食べ重ねになります。
夕食は、思い切って、炭水化物を抜いてみるのもおすすめです。
適切な食生活、栄養バランスのとれた食事 「朝夕軽め、昼はしっかり」が基本です。
しかも、いつも決まった時刻に食べることが肝心です。
体には、食事のリズムを記憶する仕組みがあります。
それに合わせて食事をとることで、栄養分がほどよく体内に保たれるのです。
食習慣は、慣れです。
高した食事リズムを1、2週間も続けていれば、体は適応するようになります。
そうなると、体は「ずっと若い体」へと変わっていきます。
「太らない食事リズム」は、こうつくる!
やせる食事リズムの3大ルール
①朝食は、おかゆとおかず2品
②昼食は、一汁二菜の和食
③夕食は、たんぱく質メインでごはんは控えめに!
たとえば・・・
朝食
おかゆ(茶わん軽く1杯)
タマネギとキャベツのみそ汁
納豆
キュウリとカブのぬか漬け
昼食
ごはん(茶わん軽く1杯)
サケの塩焼き(ダイコンおろしつき)
筑前煮(鶏モモ肉・ゴボウ・レンコン・ニンジン・タケノコ・サヤインゲン・コンニャク)
ナメコのみそ汁
夕食
牛肉とダイコンの煮物
生野菜サラダ(レタス・トマトキュウリ・タマネギ・ゆで卵・ドレッシングはラー油と酢)
キュウリとカブのぬか漬け
ビール350ml缶1本