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掃除上手は、自分の気持ちの整理もうまい
自分の気持ちを相手に上手に伝えられる人は、実は掃除が得意なはずです。
部屋の中をきちんと整理するように、「自分の気持ち」もきちんと整理できているのです。
これは恋愛にも充分生かされます。
好きな人ができたときも、どうアプローチしたらいいか、頭の中でシナリオを組み立てることができるのです。
ただやみくもに突き進むのではなく、自分の気持ちを一番効果的に伝えるために、きちんとストーリーを描けるのです。
この感覚は、計算して身につくものではなく、無意識に形づくられるものです。
こういった感覚を身につけるのに、掃除が一番効果的なのです。
掃除の効用は、実は気持ちの整理だけではありません。
自分の魅力の発見にも大きく影響するのです。
考えてみてください。
部屋の中にあふれているさまざまなもの。
古い雑誌にCD、もう着ない服や、何年も使っていないアクセサリーなど。
とっておいても、どうせ次に引っ越すときには捨てるのに、面倒だからとずっとそのまま置いてあるものはありませんか?
新しい自分の魅力を見つけたいと思うなら、まず、自分の身の回りのいらないものを手放すことです。
人は視界を広げることによって思考能力も広がる、と僕は思っています。
しかし、自分の周りにものがあふれていたら視界は広がっていきません。
余談ですが、僕がパソコンに向かって原稿を書くときも、考えがまとまらないときはだんだん姿勢が悪くなり、しまいにはパソコンの画面しか視界に入らなくなって、ますます思考ができなくなっています。
しかし、次から次へと言葉があふれだしているときには、いつも姿勢がよくて画面との距離は充分で、ゆったりと構えて仕事をしています。
視界の広さが原稿の進捗と深く関わっているように、あなたの考え方も視界の広さに大きな影響を受けているはずです。
部屋をきれいにすると「出会い」がやってくる?
不必要なものは、日々掃除をすることで、捨てられます。
掃除をして捨てる習慣をつくると、自分自身がとてもよく見えてきます。
何かひとつ捨てると、ひとつ新しい自分が見えてくるのです。
ちょっと飛躍してしまいますが、掃除は新しい出会いのきっかけもつくってくれるでしょう。
今まで出会ったことのないような人との出会いをもたらしてくれるのです。
想像してみましょう。
あなたは掃除をして余分なものをたくさん捨てました。
とてもすっきりしました。でもなんとなく部屋が殺風景だと感じました。
そこで花を飾ろうと思いついたのですが、花瓶がないことに気づきました。
空きビンでもいいけれど、せっかくきれいになった部屋に空きビンの花活けでは、やっぱり色気がないと思いました。
そこで陶器の専門店や、工芸品品を売っている店へ行くことにしました。
初めての体験験です。そこにはさまざまな年代の人たちがいました。
それも今まで会ったことのないタイプの人たちです。
「古伊万里がどうのこうの」「やっぱり備前は」「ベネチアンガラスはないの?」などなど、ちょっと会話を聞いたくらいでは理解できない世界です。
それはすでに新しい人種との出会いです。
店にいた人たちが話していたことを詳しく知りたくなったあなたは、陶器の勉強をしようと思いたちました。
帰りに本屋さんに立ち寄り、インテリアの本を見つけました。
次に、もう少し専門的なことがわかる、陶磁器や美術工芸関連の書棚に行きました。
これらすべてが新しい自分の始まりです。
こういうことが起きても、なんの不思議もありません。
人はたったひとつのきっかでいいスタートを切れば、いい道へと導かれていくはずです。
次から次へと何かをたぐり寄せていくのです。