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日本でも米国でも、いま梅毒の報告件数が増加傾向にある。
日本国内で長く減少傾向にあっ梅毒の報告数が近年増加している。
日本では1948年から梅毒の発生についての報告制度があり、スタート時はおよそ2万件の報告数があった。
常に減少傾向にあったなかで、 1967年に小さな流行があったものの(年間報告数は約1万1000件)、2000年代に入ってからは常に報告数が1000件を切る状態が続いていた。
しかし過去の病気だと考えられていた梅毒が再び表舞台に出ようとしているのだ。
増加の原因は特定されていないが、梅毒の増加は日本だけでなく、米国などの国も同様の傾向にあるそうだ。
感染予防の意識を高めておくべきだろう。
コンドームの役割は避妊だけにあらず。 性感染症予防にも重要なもの。
性感染症を100%防げるわけではない。
コンドームで覆う前や覆いきれない部分から感染することもあるし、キスで感染するものもある。
コンドームが破れたり、外れることもあるだろう。
しかし、正しい用法でセックス、オーラルセックス時にコンドームを使えば、高確率で性感染症を防げるのだ。
コンドーム=避妊具という認識は半分正解で半分間違い。
コンドームは避妊だけでなく、性感染症予防にも効果があり、薬機法上で管理医療機器に分類される医療機器だ。
コンドームは、粘膜に精液や膣分泌液が接触することと、セックスの際に性器の粘膜に小さな傷ができることを防ぐことで性感染症を予防する。
もちろんコンドームをつければ性感染症を100%防げるわけではない。
コンドームで覆う前や覆いきれない部分から感染することもあるし、キスで感染するものもある。
コンドームが破れたり、外れることもあるだろう。
しかし、正しい用法でセックス、オーラルセックス時にコンドームを使えば、高確率で性感染症を防げるのだ。
症状がなくても、かっているかもしれないという認識が必要。
自分は大丈夫だという思い込みが、性感染症を広める大きな原因。
しかもそう思っている人が多いのだからタチが悪い。
当たり前だが、性感染症の症状には男女差、個人差がある。
たとえば性器クラミジアの場合、男性で症状が出るのは半数程度、女性は症状がほとんどない。
自覚症状がなくても性感染症である場合があり、知らず知らずのうちにパートナーにうつしてしまうかもしれないということだ。
また性感染症には潜伏期間がある。
梅毒は約3週間、淋菌感染症は2~7日、クラミジア感染症は、1~3週間、ヘルペス感染症は2~5日といわれている。
3週間ともなると、潜伏期間中に性行為をする可能性は高いはず。
自分にもリスクがあることを覚えておこう。
感染症の症状、男女の違い
【性器クラミジア感染症 】
男性
小便をしたときに軽い痛み。
尿道から膿が出たり、痒くなる。
症状のある人は半分程度。
女性
症状はほとんどない
(初期のおりものや軽い下腹部の痛み)。
進行すると不正出血や性交時に痛み。
【淋菌感染症】
男性
小便をしたときの痛み。
尿道からやや白みがかった黄色い膿が出る。
精巣のあたりが腫れて熱が出る。
女性
症状はほとんどない
(初期のおりものや軽い下腹部の痛み)。
【尖圭コンジローマ】
男性
亀頭や陰嚢、肛門の周りに薄ピンク色のイボができる。
女性
外陰部、膣、 肛門の周りに薄ピンク色のイボができる。
※男性女性ともに、 イボの数が増えて鶏のトサカのようになる。 自覚症状はほとんどない
( 痒みや軽い痛みを感じる程度)。
【性器ヘルペス】
男性
性器に痒みのある1mmから2mmほどの水疱ができる。
性鼠蹊部のリンパ節に腫れや痛みがあり、尿道分泌物が出る。
女性
大陰唇や小陰唇から、膣前庭部、会陰部にかけて水疱や潰瘍ができる。
鼠蹊部のリンパ節に腫れや痛みがあり、子宮頸管や膀胱まで感染が広がることも。
定期的に検査をするのがこれからの大人の嗜みか。
性感染症は特別な病気ではなく、誰にでもそのリスクがあるもの。
梅毒は増加傾向にあるし、自覚症状がなくても性感染症に感染している可能性はある。
であるなら、不安を解消するために、一度検査をしておこう。
保健所や保健センターで、匿名・無料でHIV検査を受けることもできる。
保健所によって異なるが他の性感染症の検査もできるところがほとんどだ。
そして男性なら内科や泌尿器科、 皮膚科、 女性なら産婦人科でも検査ができる。
また、自分で採取して匿名で受けられる検査キットも販売されている。
自宅で尿や血液を採取して郵送、 結果はネットで確認。
これなら気軽に試せるはず。
検査キットでわかることクラミジア、淋菌【血液】 HIV、梅毒、B型肝炎のクラミジア(のど)淋菌(のど)