体がさびる、体がべとつく、体がしぼむ!糖化の取りすぎ要注意!!

この三つの現象は老化の要因ですが、体のべとつき(糖化)は体のさびつき(酸化)よりも、体の衰え、とくに肌の老化を進めます。

今、医療界では、糖化を健康と美容の大敵としています。

体のべとつきは、たとえば自転車の歯車に濃い砂糖水を差したようなものです。

砂糖水を差された歯車は、べとべとになってスムーズに動かなくなってしまいます。

それと同様、糖質をとりすぎると、体内では糖化したたんばく質が変質して、本来の働きをしなくなります。

 

たとえば、肌の弾力のもと、コラーゲンはたんぱく質の一種ですが、糖化するとコラーゲンがからみ合って、肌はプリプリ感やハリを失います。

コラーゲンが、コラーゲンでなくなってしまうのです。

糖化が若さの大敵であることが、おわかりいただけると思います。

骨のコラーゲンが糖化すれば、骨はもろくなります。

血管の内側であれば、動脈硬化を引き起こします。

糖化によって、さまざまな部位が老化を進めるのです。

 

また、糖化は、体を太りやすく変えてしまいます。

体脂肪が溜まる原因は、脂質のとりすぎだけではありません。

体脂肪は、ごはんなどの糖質(水化物)からも生まれます。

糖質は体内でぶどう糖に分解され、エネルギーとして全身に運ばれます。

血液中にあるぶどう糖の濃度を、血糖値と言います。

血糖値が上がると、すい臓からインスリンが分泌されます。

インスリンには、ぶどう糖をエネルギー源に換えて体内に貯蓄する働きがあり、体は必要に応じてそのエネルギー源を使用します。

しかし、使われないままに余ったエネルギー源は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されます。

糖質は脂質よりも工ネルギー源として使われやすく、また、余ると脂肪として蓄積されやすいのです。

 

とくに、アメや既製品のクッキーなど糖分の高い食べ物には、人工的な糖類が大量に含まれています。

これをとると、血糖値が急激に高まります。

習慣化すれば、体の糖化がどんどん進み、肥満、糖尿病の発生を招いて老化を加速させます。

反対に、糖質の摂取量を減らすと、インスリンの分泌量も低下します。

するとエネルギーの消費を促すホルモンが分泌され、肥満を防ぎます。

 

「太りたくない」と思うと、まず脂質をひかえてしまいます。

ですが、過剰に脂質を避けると、ビタミンA(皮膚を健康にする)やコエンザイムQ10(補酵素)、ミネラルなどが不足します。

脂質はたしかに肥満のもとにはなりますが、同時に、アンチエイジングに欠かせない栄養素もふんだんに含んでいるのです。

したがって、肥満を防ぎ、老化を防ぎ、「ずっと若い体」をつくるためには、脂質よりも、まずは糖質のとりすぎに気をつけなければなりません。