ずっと若い女性の「体の仕組み」

女も男も、18歳前後になると、体の成長が止まります。

その後は、「老いの坂道」をひたすら下ります。

はじめは、ゆっくり。

30代に入ると、老化は加速しはじめます。

そして40歳前後、体は大きな「曲がり角」を迎えます。

 

肌にハリがなくなった。

顔にシワができた。

白髪が出てきた。

息切れがする。

老眼になった。

 

「中年」の仲間入りをする40歳前後、こうした目に見え、自覚できる体の変調が次第に現れます。

いわゆる「老化現象」です。

老化は、歳を重ねるにしたがって起こる、体の機能の低下です。

体のさまざまな細胞や器官が衰えて、本来の役割を果たせなくなるのです。

こうした老化現象が一つ二つ、すでに現れている人もいます。

一方、まったく何も現れていない人もいます。

老化のスピードが、人によって違うからです。

「一気に老け込む人」がいれば、「ずっと若い人」もいるのです。

50歳前後になると、女性にはもう一度、体の曲がり角がやってきます。

このとき、その後の人生を「老けている人」として送るか、「ずっと若い人」として過ごせるかが決定づけられます。

「基礎代謝力」が決定づけるのです。

 

体は眠っている間でも、呼吸や体温を調整したり、熱を生み出したり、血液を循環させたり、脳を活動させたりなど、無意識的に、食事でとり込んだエネルギーを消費しています。

これが「基礎代謝」と呼ばれる働きで、この基礎代謝で消費されるエネルギーの量を「基礎代謝量」と言います。

生きているために1日に最低限必要なエネルギー量です。

キロカロリーで単位を表します。

ここで重要になる「基礎代謝力」とは、「体重1キロあたりの基礎代謝量」を示し、その人のエネルギー消費(基礎代謝)能力を表わします。

基礎代謝量を体重で割って出します。

 

女性の一生を通じて、基礎代謝量がもっとも多い時期は14歳のころ(男性は16歳)。

それ以降、基礎代謝の機能が低下し、基礎代謝量はどんどん落ちていきます。

当然、基礎代謝力も下がります。

体内で、着々と老化が進みはじめているのです。

基礎代謝量の減少、基礎代謝力の低下の大きな原因の一つに、加齢によって筋肉の力が衰え、筋肉の量が減ることがあります。

基礎代謝に必要なエネルギーは、おもに筋肉で使われます。

筋肉が弱くなって少なくなると、基礎代謝力が低下して老化がますます進みます。

逆に、少し筋肉を鍛えてその量が増えれば、基礎代謝力は上がります。

そして、「老化が止まった」と実感するほど、老化のスピードがぐっとゆるやかになります。

 

基礎代謝という働きは、「若返る仕組み」でもあったのです。

1日30分のウォーキングと、2分程度のスクワットや腕立て伏せなどの筋力トレーニング(筋トレ)を、1週間に4日ほど行なう習慣を持つ。

たったこれだけのことで基礎代謝力は高くなり、基礎代謝の働きは、「若返る仕組み」として活用できるようになるのです。

40代のうちにこの習慣を持ちたいものですが、更年期を迎えてから始めても遅いということはありません。

思い立ったそのとき、アンチエイジングの新しい人生のページが開かれます。

基礎代謝力が高まれば、失った肌のハリ、シワ、白髪といった老化現象の多くは解消するでしょう。

それどころか、「5年前、10年前の体に巻き戻す」ことも、おおいに可能になります。

まさに体の「内側から湧き出る若さ」が、すぐにあなたのものになるのです。