いい関係を育てるには、「断る」勇気もときには必要
まず最初に言いたいのは、「断る」ことを特別なことだと思わないでほしいということです。
「断る」というと、どうしても否定的に思いがちなのですが、言うなればこれもひとつの意思表明、今の自分でいたいという気持ちの表われなのです。
恋愛でもさまざまな場面で「断る」ことがあるでしょう。
「おつきあいしてほしい」というところまでいかなくても、「明日一緒に映画を観に行かない?」などの誘いを断ることも多々あります。
もちろん、「お茶をしませんか」と「僕と結婚してください」とでは、意味の深さも、 人生との関わりもまったく違います。
でも、「断る」ということでは同じなのです。
結婚のほうは真剣に考えて、お茶のほうはよく考えずにそのときの状況で、というのは、本来は間違いなのです。
どちらも同じことだと考えたいのです。
断るというのは、現状を維持したいという意思を伝えることです。
結婚を申し込まれて断るのは、まだ一人でがんばりたいとか、さまざまな理由で自分の現状を守りたいと思う気持ちの表われなのです。
「断る」ということを理解していない人が多すぎるように思います。
「断る」ことに特別な意味を持たせないでください。
わたしの気持ちはある人に向いているので、今はほかの人には向けられない。
あるいは、今はまだ結婚というより、今の現状のままがいい。
だから、「断る」のです。
それ以外には意味はない、と考えたほうがラクに断ることができます。
本当の相手が見えてくる「断り方」
「ノー」と返事をしたら、何か今までとは違う新しいことが起きる可能性もあります。
つまり「断る」ことによって、相手から、今までにない反応があるかもしれないのです。
それを忘れないでください。
あなたが「断った」とき、相手がどのような反応を返すかを見きわめることが、恋愛の今後のゆくえを占ううえで、とても参考になるのてす。
たとえば、恋人からの誘いに対して「同僚と原宿に買い物に行くので会えない」と断ったようなとき、「僕と会社の同僚とどっちが大切なんだ!」という男はまず問題外です。
でも、「そうかそれは楽しみだね、原宿での買い物なんていいね。楽しんできてね」と言って、「じゃあその次の日曜日は、面白い映画でも観に行こうか」と誘ってくれたとします。
素敵だと思いませんか?
先約を大事にしたいというあなたの気持ちに理解を示して、そのあとで自分の望みを言える人は、とても素敵だと思うのです。
いつもそういう態度がとれる人なら、つきあう相手として間違っていないでしょう。
そんな男性を選んだあなたに拍手です。
でも、こんな男性ばかりではありません。
自分をおさえられない人もいるのです。
そんなふうに、「断る」ことによって、恋愛中の相手の男性の「余裕」も観察できることも覚えておいてください。
「断られること」と「余裕」。
この二つはおおいに関係あるものです。
こちらの「断る」という働きかけに、「余裕」を返してくれる人を、ぜひ見つけてください。
逆に、あなたも断られたときに「余裕」を返してほしいのです。
また、「断る」ということは、望ましくない、変な縁をつくらないということでもあります。
自分の気持ちを曲げて出かけると、余分なものを買ってしまったり、会いたくない人とばったり会ってしまったり、といやな目にあうことも少なくありません
世の中には出会いたくない「縁」がいくつも転がっているようです。
そこで、そういう誘いは断り、部屋に閉じこもることによって、よくない「縁」をつくらないようにするのです。
「断る」という勇気が、うまく壁をつくってくれます。
そんな日には、自分自身を見つめ直しましょう。
部屋をきれいに掃除するのもおすすめです。