身につけるものに「あなた自身」が表われる!

雑誌の広告には、素敵な品々やサービスがたくさん紹介されています。

ページをめくっていると、「あれも欲しい、これも欲しい」と思ってしまいます。

テレビのコマーシャルでは、自分を百倍ぐらい魅力的にしてくれそうな品々が、次から次へと映し出されます。

 

しかし、それらを全部集めたら、本当に幸せになれるのでしょうか?

服にバッグにアクセサリー、家具や家電、生活環境のすべてにいたるまで、百パーセント満足できるものが手に入ったとしても、それが本当にその人を魅力的に変えることができるのでしょうか?

誰からも素敵だと思われるような存在に変われるでしょうか?

 

答えは、「ノー」です。

この世界にあなたという人間はたった一人しかいないのです。

美しい部分もかわいらしい部分も、逆に醜い部分も悪い部分も、それを持っているのはあなた一人、世界にたった一人だけなのです。

 

ですから、たとえば、見た目だけを考えた場合でも、自分に合うものは世界にひとつだけしかないのではないか、と思うのです。

ワンピース、ネックレス、靴・・・どんなものでも、あなたにぴったり合うアイテムは、たったひとつしかないように思うのです。

ショップに並んだものは、たとえ欲しくても、はたして、自分だけのためにあるものかどうか。

そういうものに出会える確率は、気が遠くなるほど低いと思います。

だから、身につけるものを選ぶときは、本当に真剣にならなくてはいけないのです。

デートのときに、自分がいつもつけているアクセサリーが見つからなくて、しかたなく妹から借りたりするなんて、本当はあり得ないことです。

 

DNAが一人ひとり違うのと同じょうに、自分の持ち物にも、個性や特徴や、オリジナリティーといったものを与えてほしいのです。

本当に似合うものを身につけている女性は、心から尊敬してしまいます。

 

自分自身にどれだけこだわっていますか?

身につけるものにこだわることは、人間としてのあなたの生き方に関わってきます。

そこで一番重要なのは、自分を知っているかどうかです。

あなたは、自分自身について、どのくらい知っているでしょうか?

世の中には自分のことを知らない人が多すぎます。

自分を知ることがどんなに重要で価値のあることか、あなたにわかってほしいのです。

 

自分の顔の形、目と目の間隔、鼻の位置、唇の形、歩き方、肩の曲線、指の長さ、爪の形・・・。

それらすべてをしっかり観察したことがありますか。

ソフトフォーカスでなんとなく自分の姿を見て、うっとりするのもいいでしょう。

でも、もっとあなたに魅力的になってほしいから、あえて自分のリアルな姿形をしっかりと見つめ、知ってほしいと思うのです。

美人だから欠点が目立たないとか、スタイルがいいから何を着ても似合うとか、そんな単純な話ではありません。

せっかくこの世に生まれ、たった一人しかいない自分のことをよく理解しないで、適当に扱ってはいけないのです。

 

人は、身につけるものだけで簡単に変わるわけではありません。

けれど、「たった一人の私のための、たったひとつのもの」という気持ちを持つことによって、必ず突然見違えるような変化が起き、必ず周囲の人に影響を与えます。

たとえば、楽しい人たちと一緒にいても、昨夜彼とけんかしたことが頭を離れず心の中が後悔や怒りでいっぱいだったら楽しくないでしょう。

一緒にいる人たちもそんなあなたのすっきりしない表情に気づき、心配すると同時に、呼ばなければよかったとあなたを小さく拒否しているかもしれません。

そうやって人は、知らず知らずのうちに、身にまとう雰囲気の中に自分の喜怒哀楽をかもし出しているのです。

少しネガティプな例を挙げてしまいましたが、同じように、「わたしはこういう人間だ」ということを知れば、そのエネルギーによって、もっともっと素敵に変わっていくことができるのです。

そのひとつの表現として、身につけるものを厳しく選びましょう、と言いたいのです。

身につけるものにどの程度こだわりを持っているかは、自分自身をどの程度知っているかを表わすバロメーターだと思ってください。

そのピアスは確かに似合っているかもしれません。

でもそのピアスのせいで、あなたの素敵な瞳のきらめきの印象が薄れているかもしれません。

今日からさっそく自分自身の探検を始めてください。

「えつ、こんなわたしがいたの?」と思うあなたが、きっといるはずです。