女性に多い貧血の原因は、ほとんどが食事における内容が問題です。

また、日ごろ好きで飲んでいる飲料なども原因です。

貧血を放っておくと体はどんどん老化も早めますので一度見直してみてはいかがでしょうか?

 

「生理がここ一年ぐらいありません」「生理の周期が定まらなくて」など、生理不順を訴える若い女性が増えています。

今まで順調だった生理が、突然狂ったり乱れたりしはじめたら、まず食事性貧血(栄養性賃血)を疑ってみてください。

若い女性がこのような症状になる原因は、やせたいからなどと、誤った減食をすることにあります。

ダイエット中に生理不順になったら「食事の栄養バランスが悪い」という警告です。

この体の警告を無視して、さらに誤ったダイエットを続けていると、貧血が進行して、若いのに白髪やシミ、ソバカスが増えたりします。

美容面ばかりでなく、立ちくらみや疲労、倦怠感、動俸などが起こり、集中力もな無くなり、無気力状態に陥ることもあるので注意が必要です。

 

目次

女性の貧血のほとんどが「食事性」の貧血です

外傷などで多量に出血して起こす貧血や、血液をつくる場所が悪くて起こる再生不良性貧血、赤血球が壊されやすくなって起こる溶血性貧血などは別として、一般にもっとも多いのは、食事性の貧血です。

はじめにお話ししたように、誤ったダイエットや偏食など、栄養のアンバランスがひき起こしている貧血がいちばん多いのです。

貧血は自覚症状がある場合と、ない場合がありますが、貧血状態で妊娠すれば流産しやすくなりますし、また、ブルーベビー症(メトへモグロビン血症)という貧血状態の子供が生まれやすくなります。

わかりやすい自覚症状としては、若いうちから白髪や小ジワが増え、常に疲労感や倦怠感がある。

動悸や頭痛がする。

爪がうすく弱くなり、割れたり、スプーン状にくぼんだりすることもあります。

 

血液は、体のすべての組織に、酸素や栄養物を送り、また、栄養物が体の中でエネルギーになるのを助ける働きをしています。

ですから、その血液の状態が悪ければ、当然、老化の進行を早めます。

はつらつとした若さを保つための第一条件は、血液の成分を正常に保ち、貧血を防止することです。

貧血の場合は、まず鉄、つぎにビタミンB、B、葉酸、Cなどが不足しています。

現代人はこれだけ飽食しているのに、ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素が不足しているのです。

 

これらが不足する最大の原因は、加工食品やインスタント食品、あるいは精製食品のとりすぎにあります。

穀物は精製したものほど、微量栄養素は失われますし、また、加工食品やインスタント食品は化学的な添加物が使われているため、微量栄養素が失われると同時に、これらの栄養素の体内での利用度も低下させてしまいます。

手づくりをしないで、出来合いのものだけの食生活をしていたのでは、貧血だけではなく、あらゆる面で健康を害することにもなります。

 

なぜ鉄は貧血にそんなに効果があるのか

赤血球中のヘモグロビンはへムとグロビンからできていますが、まず、ヘムの材料として鉄が必要です。

したがって、鉄不足の食事をしていると血色素が減少し、酸素の運動能力が低下して、全身の機能低下を招きます。

グロビンの材料としてはアミノ酸が必要です。

また、アミノ酸は血色素がつくられる過程でも必要です。

そのほか、赤血球が成熟するために必要なビタミンがあります。

これらはビタミンB12、葉酸、ビタミンC、B1、B2、B6、パントテン酸などで、「造血ビタミン」といい、鉄やアミノ酸を含め、「造血必須物質」といいます。

では、食事からどのくらいの鉄が必要かといいますと、成人女性は1日10~12ミリグラム、男性は8~10ミリグラムぐらいです。

小腸での鉄の吸収率は10%程度なので、実際に吸収されるのは1~2ミリグラムです。

鉄の多い食品は、朝、昼、タの献立に加えることです。

 

鉄の吸収を高めるには

鉄の吸収は主に十二指腸を中心として、小腸の上部で行なわれるとされています。

吸収に必要なものは、まず胃酸。胃酸によって食物中の吸収されにくい 三価の鉄。

が、吸収されやすい 二価の鉄、になります。

また、鉄はアミノ酸やビタミンCと一緒にとることによって、吸収がよくなり、さらにCは鉄を再利用する働きがあります。

貧血を防ぐには、新鮮な魚介類や肉類と、大豆などの植物性タンパク質をバランスよくとり、新鮮な野菜や果物を充分にとることです。

 

コーヒー好きにひとこと

37歳の主婦のCさんは、顔色が悪く白髪が多いうえに絶えず立ちくらみがして、疲れやすいといいます。

食事を調べてみますと、一日にコーヒーを5~6杯も飲んで「コーヒーを飲むと、だるさがとれ元気になるので、ついつい飲んでしまうのです」というのですが、Cさんは、コーヒーによって悪循環を招いているのです。

コーヒーに含まれているタンニンが鉄と結びつき、タンニン鉄になって、鉄が吸収されにくくなります。

コーヒーに限らず、濃い紅茶や緑茶、煎茶も同様です。

貧血の人は、これらのお茶類の飲みすぎはよくありません。

コーヒーは一日1~3杯までにしてください。

緑茶や煎茶などもひかえ目にしてください。

番茶や麦茶など、タンニン作用の弱いものが適します。

コーヒーやお茶をひかえただけで、貧血が治った例はたくさんあります。