更年期のイライラ防止にもサフランが効果大

サフランは体が暖まるので、女性の冷え性などにはよいとされ、料理に使うだけでなく古くから薬用としても愛用されてきた。

他の効用としては、鎮静、利尿などがある。

 

サフランがもっている鎮静作用は、女性がとくに更年期などに経験するイライラを防止するのには好都合である。

また、ヨーロッパでは、サフランが瑞息によいとされ、今でも咳の鎮静に使われている。

原産地は地中海の沿岸で、すでに紀元前から薬用として用いられていたようだ。

日本では江戸時代の医書にも記されているが、それは単なる知識だけであったようで、本格的な導入は明治になってからである。

 

サフランは高価な香辛料の一つであるが、それは、雌しべの紅色の花柱部分だけが使われるからである。

一つの花に、雌しべはそれほど多くつかない。

それを乾燥して使うのだから量的にはかなりのサフランの花が必要である。

これが高価になる原因となっている。

 

サフランは少量で、料理の風味がとてもよくなる。

サフランが必ず使われる料理がブイヤベースである。

ブイヤベースは、新鮮な魚介類を使ったスープ状の煮込み料理である。

地中海沿岸地域では、そこで採れる魚介類を材料にこの料理をよくつくるが、サフランは魚介類特有の生臭み消しとして有用な材料でもあるのだ。

もし、サフランがなければ、地中海のような温暖な地域で、魚介類をふんだんに使用したブイヤベースのような料理は普及しなかったかもしれない。

また、サフランはきれいな黄色の色素をもっているので、これを炊き込んでサフランライスにすると、うっすらとしたレモンイエローの、香りのよいライスができる。

カレーの風味ともよく合うので、カレー料理の付け合わせとしてサフランライスはかなり広く利用されるようになってきている。

 

他には、サフラン・ティーとして飲めば、鎮静作用があるので熟睡できるといったことがある。

サフラン・ティーは、サフランの雌しべ10本程を茶碗に入れ、それに熱湯を注いでしばらくおくだけで、色、味、香りとも抽出することができる。

夕食後のくつろぎのひとときにサフラン・ティーを飲めば、心理的にもリラックスできるので、ぜひお試しあれ。