「野菜の栄養素」をムダなく吸収しよう!
野菜は、いくら食べても食べすぎということはありません。
糖質、脂質、たんぱく質はエネルギーの源になったり、体の構成成分になったりしますが、野菜に豊富に含まれるビタミンやミネラルが、その手助けをします。
体を十分に機能させ、強くするには欠かせない栄養素が、野菜にはたくさん含まれているのです。
国民健康づくりについて厚労省では、1日に野菜を合計350グラム、うち緑黄色野菜120グラム、淡色野菜230グラムをとるよう、すすめています。
緑黄色野菜は、100グラム中にベーターカロテンを600マイクログラム以上含む野菜。
ニンジン、ホウレンソウ、小松菜、パセリ、カボチャなどがあります。
淡色野菜はダイコン、タマネギ、キャベツ、レタス、モヤシなどです。
ベーターカロテンは、体内の活性酸素を減少させて、がん予防や老化防止に効果があります。
緑黄色野菜はビタミンCやカリウム、鉄、カルシウムなどを多く含むことから重視されていますが、淡色野菜にもビタミン、ミネラルや食物繊維が豊富で、免疫力を高めたり生活習慣病を予防したりする効果があります。
淡色野菜は1年中出回っていて手に入れやすいものが多く、くせがないのでたくさん食べられます。
では、「野菜350グラム」とは、どの程度でしょうか。
5種類の野菜(70グラム×5)で見ると、次のようになります。
トマト・・・中1/2個(プチトマトなら5個)
ホウレンソウ・・・約3株
ニンジン・・・中1/2本
キャベツ・・・大葉1枚
モヤシ・・・少量パック(150グラム)の半分
また、キャベッ、モヤシ、ニンジン、ピーマン、タマネギ、ニラを使って「野菜妙め」にすると、1人前強くらいの量になります。
「ずっと若い体」をつくるために、野菜は、どんなにとっても問題はありません。
デンマークでは、野菜を1日400グラムとると、現在(250グラム摂取)よりも寿命が0.8年延び、500グラムだと1.3年延びるという研究成果もあります。
寿命が延びるだけでなく、野菜をたくさん食べれば、がんや心臓病の発症率が低下することがわかっています。
お酒の適切な量について、適度なアルコール量の原則は、ビール瓶で大瓶1本、日本酒であれば約1合、ワインでグラス2杯、焼酎で0.5合、ウイスキーでダブル1杯が目安です。
アルコール分は1日20グラム(日本酒1合)が目安です。
週に1、2日の休肝日を設けます。
「1日に野菜350グラム」を基本に、野菜の旬も意識すると、なお効果的です。
私たちは、季節に合わせた体づくりをします。
そのサポートをしてくれるのが、旬の野菜です。
一般的に葉菜は体を冷やし、根薬は体を温めます。
旬がハッキリしている野菜の具体例を挙げると、次のとおり。
夏には夏野菜、冬には冬野菜を食べるのが自然です。
春の野菜はタケノコ、セリ、フキ、ウド、ゼンマイ、ワラビのようなアクの強い野菜、緑の濃い野菜が多い。
冬が終わって活動的な春になるのですから、体に目を覚まさせることを促します。
夏の野菜はキュウリ、トマト、スイカ、ウリなど、水分が多く生で食べるほうがおいしいものばかり。
汗をかくのを促しています。
ミョウガやショウガといった、ソバやソーメンなどの薬味になる野菜も夏野菜です。
秋の野菜はイモやクリ。
これらはでんぷんをたくさん含んでいます。
農作物が獲れなくなる冬に備えて、体はエネルギーを蓄えます。
冬はニンジン、ゴボウ、ネギ、ダイコン、サトイモ、レンコンなどを温めて食べるとおいしい根菜。
体が温まるので、寒い季節にうってつけです。
野菜の力をじょうずに借りる。
体にあふれるほどのビタミン、ミネラルをとり入れて「ずっと若い体」をつくっていきましょう。